薬の相談をできない大人にならないために

 お客様から最初は医薬部外品の『チョコラBB シリーズ』のドリンク剤について、どれがニキビに効果的か相談され、医薬品の『チョコラBB』の錠剤を提案したところ、高校生である本人が服用して気持ち悪くなってしまったとのこと。
 確かに、あの甘いコーティングを苦手な人はいる。
 もしくは、ビタミンB特有の匂いか。
 また、便秘が関係するかもと『ビオフェルミンS』について尋ねられたけれど、お腹が苦しいということは無く、三日に一度は出ているというお話から、必ずしも毎日の排便は必要無いことをお話した。
 毎日の排便の習慣というのは、小学校低学年時代の生活習慣の練習から来る誤解である。
 習慣づけとしては悪くは無いが、個々人の身体機能の違いを無視している点については注意が必要。
 本人には病院から何か塗る薬が処方されているようなのだけれど、お薬手帳が無くて内容は不明だった。
 内服薬に『清上防風湯』を紹介し、病院に通っているのであれば処方してもらえないか担当医に相談してみるよう勧めた。
 また、余計なことながら、お店での薬の購入の練習を本人にさせてみてはと、お話した。
 なにしろ、うちの次郎(中1)もニキビでドラッグストアーに薬を買いに行かせたら、店員に相談せずに自分で選んで塗り薬を買ってきて、しかもそれは大人ニキビ用だった。
 お前は、普段俺からいったい何を聞いてるんだと呆れ( ´Д`)=3
 自分の病状を他人に伝えて相談するというのは案外と難しく、練習しないとできないものなのだ。
 大げさな話をすると、以前に一人暮らしの大学生が体調不良で119番に電話をしたところ症状を上手く伝えられず、消防本部の通信指令課職員から「タクシーで行けますか」という問いに、「タクシーの番号が分かれば自分で行けると思います」と答えたことから、自力で病院に行けると判断され死亡してしまったケースもある。
 体調不良のせいで思考力が鈍っていたとも考えられ、そういう非常事態において的確に対処できるかは、スポーツでもなんでも練習したことがあるか無いかで違ってくる。
 練習したことがあれば、反射的に対応できる確率はグンと上がるので。

 中学生の娘さんを連れたお客様から、頭痛に『イブ』を使うと眠くなるから他の物をとの相談を受けたのだが、詳しく確認してみると使っていたのは無印ではなく『イブA』のようなので、アリルイソプロピルアセチル尿素が原因と思われることを説明した。
 これが入っていることで、より痛みを感じにくくなるわけだが、睡眠薬に使うくらいの成分だから眠くなるのも当然。
 おそらくお客様が選んで買ったんだろうけど、それこそ買ったお店で最初に相談するか成分について相談するべきだった。
 大人でさえそうなのだから、やはり薬を買う練習は子供の頃からしておかないと駄目なんじゃなかろうか。
 眠くなる成分の入っていない『バファリンルナi』と『グレランビット』を案内し、前者をお買い上げいただいた。
 あっ、どちらも15歳以下は使用できません、念のため。
 本人にヒアリングするとズキズキする頭痛のようなので、胃の不具合と関係する可能性をお話して、体の仕組み上、痛みを伝達するホルモンと胃の保護を支持するホルモンが同じなため、そのホルモンを阻害するということは胃の保護機能が低下するということであり、服用するさいには消化の良い食事をするようにと伝えた。

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