自分の管理を他人に頼もう

 お客様から、鼻水とクシャミの相談を受けた。
 毎週通っている水泳の後に症状が現れ、以前に病院で処方されたアレルギー薬を服用しており、それに代わる物をという要望。
 そこで、現代薬の鼻炎薬を紹介しつつ、鼻水になるのは体の中が冷えて自力で温める力が弱くなっている事を説明して、『小青龍湯』を案内した。
 ただ、筋肉質に見えるのに自力で温められないというのが解せない。
 風呂が短いというので、半身浴で長めに入ることと、食事を根菜類に偏らせるようお話したうえで、近所の漢方薬に詳しい病院を受診してみるよう勧めた。
 お話している中で、漢方薬に興味を持って頂けたようなので。
 そんな訳で、今回は薬の購入を見送り。
 筋肉質に見えたけど、痩せ型で長身な事が何か関係ありそう。
 今後の、研究課題の案件となった。

 お客様が『のどスプレー』を求めて来店。
 しかし、詳しく症状を尋ねると、咳が止まらず、黄色い痰が出るというので、あまり効果を期待できない事を説明した。
 三日ほど『ルル』を服用していたというのだけれど、例によって「どのルルだったか分からない」とのこと。
 とにかく、「すぐに楽になりたい」と訴えてるため、『五虎湯』を案内して、お買い上げ頂いた。
 ところが、外箱を捨てて中身だけ持ち帰りたいと言われた。
 外箱を捨てるところまでは請け負ったけど、添付書だけは持ち帰ってもらうよう、お願いした。
 こればっかりは、お客様でも譲れません( ̄^ ̄)
 一応は持ち帰ってくれだけど、そのままゴミ箱直行なんじゃないかと心配。
 言いたかないけど、だから言わなかったけど、他の患者さんにも気に留めて欲しいから書くけど、「すぐに楽になりたい」というのを優先させて、確認とか記録とかを怠ると、自分に戻ってくるだけなんで、良い事は一つも無いです。
 人間は、放っておくと楽な方を選びがちだから、医師でも薬剤師でも登録販売者でも良いから、いや別に専門家でなくても、友人でも家族でも誰でも良いから、治療の時には誰かを「監督者」に勝手に任命して、自分を管理してもらいましょう。

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