目薬をさしたら瞬きをしないように

 『ロート養潤水』を購入されたお客様から、お風呂に入ると左目が充血する、という相談を受けた。
 痛みが無ければ、お風呂に入ることで血管が拡張して一時的に血流が良くなり過ぎてしまっただけなので心配は要らないのだが、たまに痛む事もあるという。
 眼鏡を作る時の検査では異常は無く、内科検診に行った時にたまたま充血していても内科医からは特に指導は無かったそう。 むぅ、「たまに痛む」というのが気になるものの、目ヤニが出やすいとか他に付随する症状が無いようなら、むしろ心配のし過ぎの方が良くないかも。
 とはいえ、その心配も取り除かないと放置するかのようだし……。
 経過観察をして、他にも痛くなる時があるようでたしら眼科を受診するようにお話したうえで、血行を促進する『サンテ40ゴールド』を案内して、交換する事になった。
 『ロートリセb』か『ロートナノクリアショット』も候補には考えたんだけど、どうにも目薬の選定は難しい。
 あと、できれば購入する前に相談して頂きたかった。
 いや、これは完全にコッチの都合なんだけど。
 購入後の交換は、後で上司に報告して決済して貰わないとならないので。
 いやいや、決済してもらうこと自体は構わないんだけど。
 上司が医薬品の販売をイマイチ理解していなてもんだから、商品の交換や返品の決済をしてもらいに行くと、「先に決めてから買えばいいのに」って言われるので……。
 今回のように、購入した後にでも相談して頂けるのは、医療事故を防ぐうえでも重要な事を、どうしたら分かってもらえるのか。
 上司に直接説明するべきなのか、さらに上の上司に話して伝えてもらうべきなのか、でもさらに上の上司の方も医薬品の販売について、どの程度理解をしているのか分からず、そしていつも「そうですよね~」と相槌を打ってしまう私(;´・ω・)
 あっ、そうそう今回のお客様とお話していて、薬剤師さんから「夜は目薬をささないように」と指導された事があると言われた。
 えっと……、失礼ですが何年くらい前のお話で(^_^;)?
 確かに昔は、「収斂剤」という組織を引き締める薬が入っていたらしいけど、40代の私でも知りませんよ、現物の該当目薬は。
 って、医療関係の知識や常識は絶えず変わっていってるから、私の方もアップデートしていかなきゃと、この話で再認識。
 それから、目薬をさす時には瞬きをしないように伝えたら、これも大変驚かれた。
 瞬きをしてしまうと、薬剤が睫毛に持っていかれたり、眼の奥に浸透する前に目頭から溢れてしまうので、目を閉じてゆっくり1・2・3と数えるくらいが望ましい。
 実はこの、目薬をさしたら瞬きをしないようにという注意は、どの程度した方が良いのか迷っているところ。
 一時、念のため目薬を購入するお客様一人一人に申し添えてみたところ、案外と知らない人が多くて有効かなと思ったものの、知ってる人からすると言い方が悪かったのか不機嫌になった方もいらしたので、トラブルが怖くて止めた。
 でもやっぱり、私の感触だと知らない人が多いみたいなんだよねぇ。

 希少糖を求めて来店したお客様に、希少糖を含有したシロップ『レアシュガースウィート』を案内したんだけど、メタボや癌にも効くという情報をテレビで見たそうな。
 ドコの番組ですか(^_^;)
 早速ブームに乗って、いやブームにするためにか、いい加減な情報が出ているようで。
 だいたい「希少糖」って、確かに名前が示す通りに自然界では「希少」な訳だけど、何も最近になって突然発見された訳ではなく、良く名前の知られている「キシリトール」だって希少糖の一種。
 しかも、種類は50種類以上あり、今回のブームは一部の希少糖の大量生産が可能になったから、企業によって仕掛けられたもの。
 陰謀論に乗っかる気は無いけど、そんな癌にも効くなんて都合の良い情報はポポイのポイですよ(o’д’)ノ ⌒ ○
 だって、それが本当なら希少糖関連の商品を売って小銭を稼ぐより(それでも数億円以上だろうけど)、その論文でも研究成果でも大々的に発表して会社のイメージをアップした方が、もっと大きな利益を出せるはずだもの。
 それを、あやふやな情報で売り込もうなんて姑息な手を使うのは、そんな研究はしていないか、していても研究成果が有益なレベルに達していないという事だろう。
 ブームに、健康を預けちゃいけません。

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