医者からの紹介を断るのはモッタイナイ

 やや高齢のお客様が、『人参湯』を求めて来店。
 しかし、うちの店に『人参湯』は置いておらず、名前の似ている『人参養栄湯』は生薬構成が違う。
 もともとは、神経痛に病院から処方されていたそうなのだが担当医が転勤することになり、後任の医師が漢方薬を使ったことがなく処方してもらえないとのこと。
 転勤した担当医は別な病院を紹介してくれようとしたらしいのだが、通うのは同じ病院にしたくて断ってしまったという。
 ありゃん、それはモッタイナイ話である。
 医師は出身大学や勤務していた病院、あるいは参加している学術会議や勉強会などで横のつながりがあったりするから、紹介してくれるという話があったら、ひとまず会うだけでも会っておいたほうがお得というもの。
 通うかどうかは会ってから決めて、通うのに不自由なようであれば、今度はその医師に通える範囲に知り合いの医師がいないか相談するという手もある。
 ともあれ、『人参湯』を服用しなくなってから胃の具合も悪くなった気がするというお話で、もともと『人参湯』の効能は胃薬でもあるため、神経痛に処方されていたというのが珍しいというか、処方した医師が漢方に詳しかったのかもしれない。
 『人参湯』を仕入れたいのは山々なれど、本部の縛りがきつくなってきていて、前みたいに漢方薬の種類を増やせないんだよねぇ(´・ω・`)
 とりあえず、担当医が出してくれないとなれば他に相談するのが良いでしょうと、近所の漢方薬に詳しい病院を紹介した。

 『セイロガン糖衣A錠』をレジに持ってきたお客に、『正露丸』と違い抗炎症の生薬が入っていないことを説明したうえで、食中りでの下痢の場合には止めない方が良い事をお話したところ、常備薬にと考えているという。
 常備薬なら、あえて下痢止め効果のあるロートエキスが入っているイヅミ製の『正露丸』を選択するのはどうかと提案し、そちらをお買い上げいただいた。

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