薬は適材適所でこそ効果を発揮

 お客様から、当初は疲労とのことで相談を受け『人参養栄湯』を案内したところ、腰痛もあるという話になり、それが痛みだけでなく足にかけて痺れ感があるというので『疎経活血湯』を紹介した。
 そして、どうも色々と気にして心配する傾向が見られたため、喉のつかえ感があるか尋ねると息苦しさがあるということから、『半夏厚朴湯』を案内するとともに、最初の疲労感について『補中益気湯』を紹介した。
 話の途中で、あまり予算が無いように思われたので、紹介した漢方薬を病院で処方してもらってはと勧めたのだが、何も買わずに帰るのも悪いからと栄養ドリンクを一本購入 された。
 いや、相談だけでもいいんですよ。

 夫婦で来店したお客様から、抗菌目薬は瓶のタイプと分包タイプのどちらが良いか尋ねられ、開封後一ヶ月以内の使用を目安に、発症頻度によることを説明した。
 しかし、患者である奥さんから症状を詳しく訊くと、目の痒みや充血に毎回使っているというので、それは抗菌目薬の用途からは外れている。
 そして今回の目の痒みは、どうやらエアコンを使っていると痒くなるということなので、エアコンの掃除不足によるアレルギーの可能性をお話しして、抗アレルギー薬の『マリンアイALG』か抗炎症の『新緑水』を提案し、後者を『ロート抗菌目薬i』(分包)と一緒に購入された。
 奥さんに 説明してる間、ご主人が何度も「いつもの(抗菌目薬)でいいんじゃない?」と口を挟んできて困ってしまった。
 あまり必要も無いのに抗菌目薬を使っていると、体を守る常在菌まで倒してしまい、かえって外敵に対して弱くなることを説明して、ようやく納得していただいたけれど。

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