聞くは一時の恥、聞かぬは病気を悪化させる元

 お客様から、『フジサワデンタルL』という歯磨き粉をと注文されたが、うちのお店では聞いたことか無い。
 しかし、ご主人が気に入っていて、うちのお店か近くの他店で購入したらしいとのこと。
 試しに近隣のドラッグストアーにも問い合わせてみたけど、取り扱っていない。
 それでネットで調べてみたら、第一三共のブランドで『フジサワデンタルL』から『クリーンデンタル』に製品がリニューアルとしている分かった。
 そりゃ、探しても見つからないはずで。
 まぁ、いずれにしろうちお店には無い訳ですが。
 そのため、成分が近い製品を案内してみたら、それはご主人が使ってみた時に「しょっぱい」と言って不評だったとか。
 ええと、塩化ナトリウムが入っているから当たり前なんですが……。
 というか、『フジサワデンタルL』を使った人のネットでのレポートによれば、「塩のしょっぱさがハード」って書いてあるんですけど(^_^;)
 もうね、ご主人に探させなきゃ駄目ですよ。
 とまでは私は言わなかったけど、お客様自身が「面倒くさい人でねぇ」と言っていた。
 とりあえず、お客様が選んで買っていってみるという事になった。

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 家族連れのお客様が、なにやらレジの近くで揉めている。
 いや、揉めているというのは正確じゃなく、奥さんがご主人を私の方へ相談するようにと促していて、ご主人のほうが嫌がっている様子。
 声を掛けるべきか私の方も迷っていたら、シビレを切らしたのか奥さんが抗生物質の市販薬があるか尋ねてきた。
 内服薬はありませんが塗り薬ならと『クロマイP軟膏』や『ドルマイコーチ』などを案内したところ、ようやくご主人もやってきて「実は……」と相談して頂けた。
 どうやら、鼻毛を抜いた後に化膿して面疔になってしまったらしい。
 それで、相談を躊躇してたのね(^_^;)
 大丈夫、もっと「ヤレヤレ┐(´~`;)┌」と呆れる患者さんに遭遇してきてますから。
 それになにより、そういう事例は本当に真剣に真面目に勉強になるので、むしろ有り難いです。
 そして詳しくお話を訊いてみると、別件の皮膚疾患で受診したことがあり、奥さんがご主人のを持っていたため見せてもらったところ、皮膚の炎症を抑える薬とステロイド剤が処方されていることが分かった。
 調剤された薬を、私が「使っていいですよ」とは言えないから、調剤してもらった薬局に相談してみてはと提案した。
 まぁ、たま~に「独り言」で、使えるんじゃないかという話を漏らすことはありますがヽ( ´ー`)ノ
 うちで取り扱いできれば、効能が名前の『排膿散及湯』を勧めたいところだけど、特定のお店かネット通販でしか入手できないのがネック。
 お客様には他に、入浴で血流を良くし、皮膚の材料の補給のために食事を根菜類に偏らせてみるよう勧めた。
 あっ、それからは本人に持たせてくださいね。

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