親に毒されちゃいけません

 『クイックシールドルーム』を買いにいらしたお客様で、『クロニタスボックス』との違いを質問され、主成分は同じ亜塩素酸ナトリウムなことを説明した。
 そのさいに、『ウイルス当番』が塩素臭かったというお話があった。
 それは、ちゃんと除菌されたということですね。
 よくプールなんかが塩素臭いと言われるけど、塩素ガス自体は常温常圧で特有の臭いを発するものの、いわゆる塩素臭(カルキ臭)は「雑菌と反応して起きる」臭いでちょっと違う。
 だから、塩素臭がするということは元が汚れていたという証拠である一方、同時に除菌されたという証拠でもあるため、塩素臭については考え方次第でもある。
 お客様が使用した場所は、要介護の高齢者の部屋だそうなので、塩素臭くなったのは製品自体の欠点ではなく、正常に働いていたという事だろう。

 母親と来店した成人の娘さんから、花粉症による鼻の痒みを相談された。
 鼻の頭が赤くかぶれており、痒みも強いようなので、まず『ロコイダンクリーム』で痒みを抑えてから『桃の葉ローション』でケアする方法を提案した。
 また、鼻水と鼻づまりを行ったり来たりしているというお話から、『葛根湯加川きゅう辛夷』を紹介した。
 しかし母親が薬を嫌いな人らしく、本人には「あなたが決めなさい」と言いつつ、「薬は体に毒だから」と語りかけるもんだから、どうにも話がまとまらない。
 そこで薬以外の対応策として、うちには置いてないけれど『SKー2』の化粧水でケアする方法を提案してみたところ、今度は本人から「ああいうのは、まだ早いから」と却下された。
 オバサン向けの化粧品だと思ってるのかな。
 薬じゃないから言えないけど、『SKー2』の化粧水は火傷とかのケアに効果的なんだけど。
 で、本人が化粧品の棚を眺めて見つけたのが薬用美白クリームの『豆乳イソフラボン』という製品。
 えーと、肌がかぶれている今は避けた方が良いことをお話すると、「面倒くさい」と言って帰られてしまった。
 母親が口を挟まなければ、最初の『ロコイダンクリーム』は使うような素振りがあったのになぁ……。

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