誤解されがちなセルフメディケーション!! 自己の身体に責任を持つというのは、専門家との連携を持つことでもあります

 高齢のお客様が『ラミシールプラス』のクリームと液剤を一緒に購入されるので、水虫の診断を受けたのか確認したところ「水虫なのは間違いない」と断言されたけれど、病院を受診したことはないという。
 皮がめくれてるとか、白くなってるとか、それは皮膚の状態であって、白癬菌がいるかは別な話。
 専門医でも顕微鏡検査をしなければ分からないのに、どうして断言できるのか。
 湿疹の塗り薬なら痒み止めと抗炎症成分なので、間違えて水虫に使っても原因菌を倒せないとはいえ症状を緩和することが出来る。
 しかし水虫の薬を間違えて湿疹に使うと、殺菌成分は刺激物なうえ皮膚の再生を邪魔するから治らなくなってしまう。
 まぁ、湿疹の薬の中にはステロイド剤もあって、患部の免疫力を下げるので、水虫に塗ると悪化する可能性があるけれど、それならそれで水虫の可能性が高いと判別の材料にはなる。
 お客様には勧めない鑑別法ですが。
 いずれにせよ、『ラミシールプラス』はパッケージにも使用する前に医師に相談するようにと書いてあることを伝えて販売した。
 もし本当に水虫だとすれば、薬は患部だけではなく足の裏全体に拡げるのが効果的なこともお話した。

 やや高齢のお客様からウオノメの薬を求められ『ウオノメコロリ』を案内したけれど、長患いのうえ痛みで歩き方がおかしくなってることを自覚されているようだったので受診勧奨し、本日はお帰りになった。
 酷くなったら病院をと考えがちだけれど、先の水虫がそうであるように皮膚疾患は状態を目視で確認できるから、早い段階で医師に診てもらい、市販薬での対応が可能かを判断してもらうという選択肢もある。
 皮膚の再生は、薄い表皮が新しくなるだけでも4週間はかかるので、適切な治療の開始が遅れれば治るまでの期間もまた長くなってしまう。

 幼児を連れたお客様がアンパンマンの絵の書かれている『ムヒパッチA』をレジに持ってきたさいに、虫刺されの薬としては弱めであることを伝えると、「それで良いです」というお返事だった。
 しかし、成分によって強さが大きく分けると4段階あることをお会計しながら説明したところ、もう塗り薬を使ったと見せられた子供の患部がかなり腫れていた。
 使った薬を持っているというのでで見せてもらうと、『ムヒパッチA』と同じくらい弱い『ムヒSクリーム』だったので、ステロイド剤で二段階くらい強い『マキロンパッチエースF』を紹介すると、パッチにこだわらないとうため同じくらいの強さの『ムヒアルファS2クリーム』を案内して、お買い上げいただいた。
 ちなみに、『ムヒSクリーム』より上は局所麻酔の入った『ウナコーワクール』で、その上がステロイド剤入りの『液体ムヒS』だから、『ムヒSクリーム』と『液体ムヒS』は別物なんである。
 そして『液体ムヒS』よりも強いステロイド剤なのが『ムヒアルファEX』や『ウナコーワエース』で、皮膚疾患は弱めの薬から始めるよりも強めの薬で短期決戦が患部の痕も残りにくい。
 今回の場合、最初に使った薬を持参していて分かったのは助かった。
 曖昧な記憶より役に立つので。
 ただ、使った薬が効かなかったのであれば、そのことを先に相談してもらいたかった。
 もし私が自動販売機だったら、同じく弱めの薬を使うことになっていたので。

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