• タグ別アーカイブ: サトラックス
  • 開封した薬は返品も交換もできません

     やや高齢のお客様から、先日『イチジク浣腸』の30gの物を買うつもりが間違えて40gの物を買ってしまったとのことで、返品を求められた。
     未開封なら受けないこともないけど、すでに開封済み。
     薬に限らず、衛生面や異物が混入されてる可能性もあるから、開封してしまっては返品も交換もできない。
     しかしお客様は、買った他の物で押し潰されて開いたもので、自分が開けた訳じゃないと主張される。
     そりゃ、そういう事もあるかもしれませんが……(;´Д`)
     一応、上司に問い合わせ。
     もちろん駄目だけど。
     この手のトラブルでは、最初にキッパリ突っぱねるという選択もあるけど、目の前でワンアクション起こすことで満足するケースもあるから、その判断が難しいところ。
     私はワンアクション派で、なんならメーカーに電話で問い合わせることも。
     もちろん駄目だけど。
     それでも大抵は、目の前で「上司やメーカーと交渉してくれた」という行動で引き下がってもらえる。
     巻き込まれたメーカーの中の人、お手数掛けてゴメンナサイ(;´・ω・`)ゞ
     そして今回、上司にお伺いを立ててる間に症状を尋ねたところ、ご主人も一緒に使っており、自身は便意があるのに便が固くて出ないというお話を聞けた。
     そこで内服薬を提案すると、以前に『タケダ便秘薬』(大黄甘草湯)と『コーラック』を使ったことがあり、『コーラック』はお腹が痛くなってしまったそう。
     便意があるのに硬くてというのは、ストレス性や加齢による腸の機能の低下だろうから、『桂枝加芍薬湯』の方が適応しそうだと思い紹介した。
     また、便秘で病院に行ったことは無いというので、『桂枝加芍薬湯』が保険の適応薬であることを教え、病院なら他に『潤腸湯』という読んで字の如しの漢方薬もありますとお話すると、ようやく普通にお話を聞いてもらえるようになった。
     最初は、スゴイ剣幕だったのよ( ´Д`)=3
     そして、市販薬では『サトラックス』のように腸内で水分を吸収して便を柔らかくし量を増やす物や、腸内の便の滑りを良くする『オイルデル』(麻子仁)も、お腹が痛くなりにくい便秘薬ですと案内し、他にも炭酸による刺激で腸に優しい『レシカルボン』も紹介した。
     本日のところは、浣腸を全て注入しないで量を加減してみるということに落ち着き、お帰りになられた。
     ホッε-(´∀`*)

     酔い止めを求めて来店したお客様に、使ったことがある物を尋ねると、『トラベルミン』と『センパア』を使った記憶があるものの、同シリーズのどれかは分からないといお返事。
     まぁ、そうでしょうねぇ。
     でも、同じ銘柄のシリーズでも名前に記号や数字が付くと、成分は縁もゆかりも無い物だったりする。
     そして、薬と体には相性があるため、同じ物だと思って使うと効かないとか具合が悪くなるケースもあるので要注意。
     だから、外箱か添付書を取っておくよう勧めて、今回は『センパアプチベリー』をお買い上げ頂いた。
     状況を詳しく訊いてみたところ、出産後に酔いやすくなり、必ずと言ってよいほど吐いてしまうということから、水分代謝を整える『苓桂朮甘湯』で体質改善ができるかもしれませんと紹介したうえで、乗車前の飲食は温かい物にすると消化が終わり次第、腸に送られて胃が軽くなることを教えた。
     また、乗車してからは冷たい物をチビチビと飲むことで胃を麻痺させて、多少なりとも酔いにくくなることも付け加えた。
     あと、普段お薬手帳を持ち歩いていないというお話で、理由はかかりつけ医がいるからという事だったけど、災害や事故に遭った時のためには、持ち歩いたほうが良いことを説明した。

     

  • もっと高額商品を買わせないと駄目かもと思う今日このごろ

     お客様から、『新パワーアクトEX』を家にある『キューピーコーワゴールドαプラス』と併用しても良いか尋ねられたので、問題はありませんが『αプラス』があるのであれば成分の近い『EX』は不要と考えられることを説明した。
     症状を詳しく尋ねると、疲労感と目が充血して目ヤニが出るというので、疲労により眼の表面や目蓋が緩み、それを異物と間違えて体が反応している可能性をお話した。
     すると、いつもは目薬の『スマイル40EXゴールド』を使っていて、出先で別な目薬を買ったら、それが効いた気がしなかったという。
     ああ、そういう時には成分を確認するのが必要なんですが……、しかし銘柄も覚えていないそう。
     ふむぅ、目の修復をする目薬の中で、痒みがあれば『新緑水』を、無ければ『養潤水』はいかがでしょうと案内し、『新緑水』をお買い上げ頂いた。
     あと、時間が無い時には帰宅してシャワーで済ませてしまうというので、睡眠時間をけ削ってでも入浴して血流改善に努めるよう勧め、シャワーだけで済ませたい時には、皮膚が薄くて太い血管が通っている首筋などを重点的に浴びるよう伝えた。

     お客様から、『イチジク浣腸』の30gと40gとでは、薬剤の濃度も違うのかを尋ねられ、納土は変わらないことを答えたうえで、便秘の状況を訊いてみたら、以前に過敏性腸症候群と診断され、それは改善したものの、軟便になったり便秘になったりを繰り返しているという。
     ううん、そうなると浣腸は習慣性があるから、炭酸ガスで腸を刺激する座薬の『レシカルボン』の方が良いかもしれませんと紹介した。
     そして内服薬では、腸を刺激するのではなく腸内の水分を集めて便を柔らかくして量を増やす『サトラックス』と、神経性の場合に腸の働きを便秘と下痢の中間に保つ『桂枝加芍薬湯』を案内した。
     また、腸内環境を整えるために、長めの入浴や、室内でも下半身に厚着をするよう勧めた。
     本日は、相談のみ。

     

  • 人には時として増長も必要?

     高齢のお客様から、病院で『ビオフェルミン』を処方されているものの、便秘に効かないと相談を受けた。
     病院で処方されている薬の代わりなんて、ドラッグストアーでおいそれと提案できるもんじゃないけど『ビオフェルミン』は、まぁ乳酸菌だから、ちょっと考えてみよう。
     症状を詳しく訊いてみると、腸が動かない感じだそうなので、『桂枝加芍薬湯』を案内してみた。
     内臓が未発達な幼児の便秘には水飴の入った『小建中湯』を使うが、その『小建中湯』から水飴を抜いたのが『桂枝加芍薬湯』で、本来はストレス性による便秘や下痢を正常の状態に戻す漢方薬である。
     他に、食事の量が減っているというお話もあったため、腸内の水分を吸収して便の嵩を増やす『サトラックス』も紹介した。
     とはいえ、病院に通っているのであれば、加齢による体内の水分の不足で起きる便秘を改善する『潤腸湯』を処方してもらうという手もある。
     なので、担当医に『潤腸湯』『桂枝加芍薬湯』の処方について相談してみるよう勧めた。
     自信は必要だけど、天狗になっちゃ駄目なんである。

     『ルルアタックNX』を購入されるお客様に念のため症状を尋ねると、主訴は鼻水と咳であるものの、鼻水は透明なサラサラで咳もそれほどではないそう。
     ふむぅ、そういうことでしたら体内を温めるだけで改善しそうにも思えます。
     そうお話して『葛根湯』を勧めると、一緒にお買い上げになった。
     勿論、上半身を温める『葛根湯』は咳には適応しないんだけど、咳がそれほどでもないというのは、単純に寒暖差によるものか、花粉などの異物を吸って反応しているだけかもしれず、そういう場合には無視しても構わないので。
     一応の咳についての鑑別方法としては、冷たい水と温かいお湯のどちらを飲むと楽になるかで試すというのがあることを、お客様に伝えた。
      冷やして咳が楽になるようなら『五虎湯』か適しているし、温めて楽になるのなら『葛根湯』『小青龍湯』となる。
     今回の場合は、内臓が冷えていると出る透明でサラサラな鼻水ということだったので、その点は考えなかったけど。

     やや高齢のお客様がサプリメントの『ノコギリヤシ』をレジに持ってきて、「夜飲べば効くか」と質問されるので症状を尋ねると、夜間にトイレで起きてしまうからとのことだった。
     確かに『ノコギリヤシ』は、アメリカなどではそういう用途で処方される薬だけど、日本では医薬品としての効能は、まだ認められていない。
     効能が認められている漢方薬のほうが良いのではないと話すと興味を持たれたので、『八味地黄丸』を紹介すると購入を決められた。
     また、『八味地黄丸』で効果がイマイチと感じる場合には、高齢でもあるから『サモンエース』(知柏地黄丸)や『ジェントスルー』(八味地黄丸加五味子麦門冬)というような乗り換え先もあることを伝えた。

     『チクナイン』(辛夷清肺湯)を購入されるお客様に使用経験を確認したところ、初めてとのこと。
     ただ、蓄膿症と診断されたことはあり、鼻汁が喉に落ちるというから、適応から考えても最初の候補となるので、そのままお買い上げ頂いた。
     そして、鼻汁が喉に落ちてくるのは胃が弱っているためと考えられるので、胃に優しい食事に切り替えることと、蓄膿症は上半身に不要な熱が篭るのが原因だから、上に昇る熱が循環するように下半身を温めるよう勧めた。

     

  • ストレス社会での喉の痛みは胃が原因かも

     『新ビオフェルミンS』が便秘に効かなかったという相談を受け、まずは同系統で『ザ・ガード』を案内した。
     乳酸菌は腸に届くまでに多くが死滅すると云われ、それを納豆菌で繁殖させようというのが『ザ・ガード』というのは、説明としては端折り過ぎだけど、まぁ分かりやすいだろう。
     ただ、今回のお客様は声がか細く弱々しかったのが気になり、便の状態を尋ねるとコロコロ便であるらしい。
     コロコロ便は腸がストレスにより弛緩していると考えられ、そういう事なら整腸剤より『桂枝加芍薬湯』の方が向いている。
     これが子供なら、水飴を加えた『小建中湯』である。
     また、腸内の水分を集めて便を柔らかくするとともに嵩を増やす『サトラックス』を使うという手もある。
     お客様も迷われたが、ストレスは思い当たるらしく今回は『桂枝加芍薬湯』を試して頂くことになった。
     それと、右の脇腹から大腸を温めるようお話したところ、カイロも一緒に購入された。

     『のどスプレー』と『新コルゲントローチ』をレジに持ってきたお客様に、選ばれた物はどちらも消毒系であることを伝えて症状を尋ねると、喉が痛いというよりも違和感があるというお話だった。
     そして、病院で何か喉の薬を処方されたというのだけれど、内容は分からないという。
     レジの近くに、「お薬手帳をご持参ください」とでも書いたポップを貼っておこうかしらん。
     そこまでやると、お客様に引かれるかな(^_^;)?
     薬の名前は分からなくても何か説明を受けたかもしれないので、抗生剤と説明されたか訊いてみると、今回は覚えていないが以前に喉の痛みで受診した時に、逆流性食道炎と診断されたことがあるという。
     なるほど、そうでしたか。
     この日記でも繰り返し書いているように、喉の痛みというと「風邪のひき始め」と考える人が多いけど、他に頭重感や肩の張りといった風邪の兆候が無い場合は、胃炎や逆流性食道炎が「喉の痛み」として現れることがあるのだ。
     というか、ストレス社会と云われる現代の日本においては、喉の痛みの原因は、むしろ胃の方が多んじゃないかと思う。
     まぁ、正確な統計データが存在しませんが。
     ただ、そういう喉の痛みには、消毒系の『のどスプレー』やトローチなんかは適応しない。
     抗炎症系のアズレン製剤の『のどスプレー』や、『パブロントローチAZ』といった物の出番となる。
     または、胃を癒やして炎症による体内の乾燥を防ぐ『麦門冬湯』か、喉の冷やして不快感を取り除く『響声破笛丸』が適応する。
     お客様の話では、飴を舐めていると良い感じというから、やはり患部が乾燥していて、唾液が集まると癒やされるんだろう。
     そうなると、はやりお客様がチョイスした消毒系は、かえって粘膜を荒らしてしまい宜しくない。
     むしろ、普通ののど飴のほうが害が少ないくらいだと思われる。
     というお話をしたところ、『響声破笛丸』と『龍角散のどすっきり飴』に変更して購入された。

     

  • 薬は代用できる物もあります

     『ロキソニン』を求めて来店したお客様に取り扱ってないことを説明したところ、『ロキソニン』と一緒に飲める鼻炎薬を注文された。
     基本的には現代薬の鼻炎薬を併用しても問題は無いけれど、主訴は鼻水でサラサラの透明だというから、体内が冷えているのが原因だと考えられることをお話して、家に『葛根湯』があれば使ってみるよう勧めた。
     ちょっとした鼻水なら、『葛根湯』で上半身を温めてしまえば緩和するはずなので。
     すると、家には無いとのことでお買い上げ頂いた。
     あと、『ロキソニン』でなければならない理由が無ければ、『イブプロフェン』も化学構造式が近く同じプロピオン酸系だから、『イブ』でも充分なのではないかと伝えた。

     『コーラックファースト』を購入されるお客様から、風邪薬を併用して良いか尋ねられた。
     使用している風邪薬は『ルル』という事だったけど、どの『ルル』だか分からないというので、大丈夫だとは思うものの、使う薬を記録しておくというのを意識してもらいたかったので、成分によるから判断しにくいと伝えた。
     嘘は言ってないヽ( ´ー`)ノ
     ただ、総合風邪薬にの多くには解熱剤だの咳止めなど神経に働きかける成分が入っているため、副作用として体内を乾燥しがち。
     発熱自体で乾燥するところに、薬の副作用も重なるから、より乾燥して便秘になるのは当然といえば当然でもある。
     なので、下半身を冷やして腸を刺激する『大黄甘草湯』と、腸内で水分を集めて便の量を増やす低刺激の『サトラックス』を紹介した。
     本日のところは、併用を避けるとのことで『コーラックファースト』を、そのままお買い上げ。
     お客様には、市販薬もお薬手帳で処方薬と一緒に一元管理するよう勧めた。

     手荒れがあるというお客様から、『ユースキンA』より価格の高い物の方が効くのか質問された。
     物にもよるけど、基本的には価格と効き目には直接的な関係は無いことを説明した。
     処方が古くて、開発費を回収済みだったり特許やらが切れて安くなってる物もあれば、新商品だからといって革新的な技術が取り入れられているとは限らず、薬の組み合わせを変えただけでも莫大な臨床試験の費用がかかるため、それが価格に反映されて高めに設定されている物もあるので。
     症状について詳しく尋ねると、仕事でダンボールに素手で触ったりするため、指先が割れてしまったりしているそう。
     そして、『メンソレータム薬用クリームG』は、合わなかったのか効果が感じられなかったという。
     作業時に手袋をするか、ワセリンの入った『アロエ軟膏』、あるいはワセリンそのものを使うよう勧めてみた。
     そのうえで、昼間は保湿と消毒作用のある『ユースキンS』を、夜に痒み止めと皮膚の再生を促す『ユースキンA』をというように使い分ける方法も提案した。
     本日のところは、『ユースキンA』は使っていることから、お買い上げは無し。
     他に、太ももの乾燥で病院に行ったことがあるというので、内服薬として加齢による乾燥に用いる『当帰飲子』と、血流も水分代謝も悪くて皮膚の再生が間に合わない場合に適応する『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』を紹介した。

     

  • お薬手帳をクラウド化

     お客様が足を引きずって来店し外用消炎剤の棚に向かわれたので声を掛けると、足を捻ったばかりだとのこと。
     急性なので浸透性に優れたフェルビナク製剤か、鎮痛効果の強いインドメタシン製剤をと案内したところ、前者を購入された。
     そして、今日のところは水枕に足を乗せて冷やし、明日からは、ぬるめのお風呂に入るなどして温めるよう勧めた。
     損傷箇所の修復のための材料は血で運ばれるので、血流が大事。

     やや高齢のお客様がいらして、手術を受けてから流動食が続き、便意があるのに出ないと相談を受けた。
     通院しているのであれば処方されている他の薬との兼ね合いもあるから、担当医に相談するのが一番ではあるのだけれど、行ったばかりで次に行くまで日があるので市販薬をと要望された。
     でも、お薬手帳を持ってきていないため、下手な物は選べない。
     ひとまず、流動食が続いていたとなると便の量が少ないのがけ原因とかんがえられるので、腸内の水分を吸って便の量を増やす『サトラックス』を案内し、試していただく事になった。
     そして会計の段になって、ガンの治療中だということが分かった。
     ありゃん(;・∀・)
     言い出しにくかったのかもしれないけど、やはり早めに欲しい情報でした。
     となると、投薬による便秘も考えられるため、ストレス性の便秘や下痢に使う『桂枝加芍薬湯』と、老人性の腸の乾燥による便秘に適応する『潤腸湯』を紹介し、担当医に相談するよう勧めた。
     それと、お薬手帳は家に置いておかず、持ち歩くようにとお話した。
     この間の水害でも出先で避難所に行くことになり、家に帰れなくなったという人がいるそうなので。
     避難所に派遣されてきた医師に使っている薬を知らせたり、救援物資で要請するにしても、お薬手帳が無ければ分からないから。
     あと、災害に遭うことを考えたら、お薬手帳に薬の情報を貼ったらスマホで写真を撮っておくのも良いように思う。
     スマホの設定によってはクラウドで情報が保管され、万一紙の手帳が汚損したりスマホが故障しても、クラウドに接続するIDとパスワードを覚えておけば、他の機器でアクセスして確認できるかと(・o・)

     

  • 何事も、トレーニングや反復練習は必要

     お客様から、高齢の母親のために「お腹の痛くならない便秘薬を」と注文された。
     まったく出ない訳ではなく、コロコロ便の後には普通に排便できるというから、腸管が乾いて潤いを失っている標準的な老人性の便秘だろう。
     これが子供や若い人だと、コロコロ便はストレスによる腸の弛緩で『小建中湯』『桂枝加芍薬湯』を用いるところ。
     今回のように老人性の場合は、『潤腸湯』が適応するのだけれど市販薬には無く、病院で処方してもらわないと。
     すると、血圧に関する薬を処方されていると分かり、お薬手帳を持参していないため、迂闊な物は案内できない。
     ここは考え方を変えて、『潤腸湯』が腸を潤すのと反対に、腸内の水分を吸って便の方を潤し嵩を増やす『サトラックス』の方が安全か。
     ただなぁ、ますます腸管を乾燥させてしまう可能性もあるんだよなぁ。
     なので、担当医には『潤腸湯』『桂枝加芍薬湯』を処方してもらえないか相談するよう勧めて、今回は『サトラックス』を試して頂くことになった。

     水虫の薬を買いにいらしたお客様に、菌の検査をしたことがあるかを尋ねると、患者は成人の息子さんで、おそらく病院に行ったことは無いだろうとのお話。
     毎年この時期に、足の親指の付け根が白っぽくなるようだというお話なれど、時期的に湿気が多く、汗疹などとも判別しにくいことを説明した。
     息子さんは一人暮らしをしていて、帰ってきたところなため渡したいとのことで、あまり殺菌作用が強くない(つまり水虫じゃない場合のダメージが少ない)『ダマリンL』を案内してお買い上げ頂いた。
     でも、一人暮らしであれば、なおさら病院に行くことに慣れさせた方が良いのではと提案した。
     以前に、119番に通報したのに救急車出動を断られた大学生が死亡した事件かあったが、通報した時点で大学生の会話が明瞭ではなく、すでに意識が混乱していた様子が窺える。
     https://youtu.be/m_mMczrpHNE
     このケースでは、近くの病院で風邪と診断された後に重症化したらしい。
     私自身も風邪と診断されて帰された後で肺炎になって、救急車で逆戻りとなったけど、救急車を呼ぶ段階で声が出せなくなっていた。
     振り返れば、風邪と診断された時に医師への症状の伝え方が適切だったか、帰ってからの体調の変化に対する判断が甘くはなかったかと、「患者視点」で反省した。
     肺炎になる予兆を見逃した医師に対して腹立たしい気持ちは当然あるものの、自身の危機意識が低かったのも事実。
     『化物語』の忍野メメのセリフに「助けないよ、力を貸すだけ。君が一人で勝手に助かるだけだよ」とあるように、医師を頼るときに受け身では駄目なのだ。
     そして何事も、トレーニングや反復練習は必要。
     必要なんだけど、病気の練習なんてやりようが無い。
     あるとすれば闘病記を読んだり見たりくらいだけど、商業誌だと必ず家族との絆だの夢への挑戦の途中だの無用の感動話が洩れなくついてくるし、同人誌やネットでの書き込みでも、わざわざ書き残すくらいの大病が多いから、今度は参考にするには特殊な事例すぎて参考にならない。
     となると実用的なのは、とりもなおさず医師などの医療関係者との対話ではないかと私は思う。
     何を伝え、どんな質問をして、示された情報をどう処理するか。
     それを、機会を見つけては(具合が悪くなって時がチャンス)練習を積み重ねておけば、「患者の達人」となる事であろう。
     なにしろ、何も調べず、分からなければ店員に尋ねることもしないで薬を買う人が多いことからすると、病気になった時の「練習不足」は切実な問題なんである。

     

  • あまり高齢者に便秘薬は使ってもらいたくない

     やや高齢のお客様から、自身が『コーラック』と『コーラック2』のどちらを使っていたか分からなくなったとのことで、違いを質問された。
     せめて、外箱は取っておきましょうよ(^_^;)
     理想としては、添付書の成分表示の部分を切り取って、お薬手帳なんかに貼っておく事だけど。
     とりあえず、共通する主成分のビサコジルは直腸粘膜を直接刺激する作用があって、2の方には界面活性作用で便の表面張力を低下させて腸内での滑りを良くするジオクチルソジウムスルホサクシネートが加えられていることを説明したら、2の方を買っていかれた。
     途中で、ビサコジルは慣れてしまうと、かえって便通を悪くしてしまうから、腸内の水分を吸収して便の量を増やす『サトラックス』を案内したんだけど、いつも便秘薬を使う訳じゃないからと関心を持ってもらえなかった。
     歳を取ってくると、食事の量が減って便も少なくなるから、毎日排便は無くても構わないんだけど、若い時の感覚とマスコミの健康情報に捕らわれて「毎日便通があるのが当たり前」という刷り込みが、余計に不安感をかきたてて腸の働きが悪くなり便秘に……という悪循環に陥りがちだから、あまり高齢者に便秘薬は使ってもらいたくないんだけどねぇ。

     お客様から虫刺されの薬を要望されて、棚を案内したら『プチキンカン』を選択したため、蚊ぐらいにしか効かないことを説明した。
     いや、ホント、営業妨害したい訳じゃないですよ(笑)?
     そしたら、お客様が全くの素人ではないらしく「肩こりですかね?」と訊かれたので、「その方が効果が期待できますね」と答えた。
     『キンカン』の成分はいずれも、炎症を抑えるとか痒みを緩和するというより、「痒いところを叩けば気が紛れる」という代替効果がメインだし。
     お客様には、野外に行くようであれば、『ウナ』や『ムヒ』のシリーズのほうが対象となる虫の範囲が広く、効果が期待できますとお話すると、子供に持たせるとのことで『ウナクール』を購入された。

     

  • 服用している薬の情報は早めに教えて下さいな

     お客様がご自身で『柴胡桂枝湯』を選ばれたので念の為に症状を尋ねたところ、胃腸の風邪になりやすく、置き薬にしようと思っているとのこと。
     漢方薬に詳しくはないそうで、POPに書いておいたアピールが功を奏した模様。
     バンザーイ(∩´∀`)∩
     一方、『ズッキノン』の外用薬を選ばれたため、内容は『サロンパスA』や『トクホン』などと同じだということを説明すると、驚かれていた。
     症状は、肩こりからくる頭痛だそうなので、内服薬を考えると同シリーズの『ズッキノン』(釣藤散)が合うと思ったものの、よく考えたら胃が弱い人には使えない。
     そこで、肩こりからくる頭痛というのは、胃の不調からくる頭痛なのではないかと推測。
     胃が悪いと前かがみになりがちで、前かがみになるとボウリングの玉一個分ほどの頭の重さを首だけで支えることになり、それが肩こりになり頭痛にまで繋がってるんじゃなかろうかと。
     その場合には、『治肩背拘急方』の『コリッシュ』の方が適応するでしょうと紹介して、一緒にお買い上げ頂いた。

     お客様から、通常の浣腸とノズルの長い物との違いを質問された。
     詳しくお話を訊くと、便通が4日ほど無く、お腹が張って苦しいとのこと。
     『ビオフェルミン』や『ザ・ガード』を試しても、改善しなかったそう。
     漢方薬も使ったひとがあるそうで、『桂枝加芍薬湯』は効かず、『大柴胡湯』は使った時だけ良いが戻ってしまうという。
     うむむむ、これは難しい。
     『大黄甘草湯』を使ったこと無いなら試してもらいたいけど、漢方薬という大きな括りで信頼されていない現状では勧めにくい。
     ところが、寝付きが悪いため通院しているという話が出て処方されている薬を確かめさせてもらったら、眠剤や精神安定剤が多数。
     ありゃん、この情報は先に欲しかった。
     おそらくと言うか、まず間違い無く、これが便秘の原因だろう。
     お薬手帳を見る限りでは、いっぺんに出ているというのではなく色々と試している段階なのかも。
     となると、あまり横槍になるような薬も案内できないため、別なアプローチとして『サトラックス』を紹介した。
     『サトラックス』は、腸を刺激するというより、便の嵩を増やして柔らかくする作用があって、自然排便に近い。
     薬剤によって腸内が乾燥して起きる便秘には、その方が体への負担も少ないはずである。
     今日のところは、紹介のみ。

     

  • サトラックス
    吹出物、肌荒れ、頭重、のぼせ、腹部膨満、腸内異常発酵、食欲不振(食欲減衰)、痔



    効能 

     便秘に伴う次の諸症状の緩和:
     吹出物、肌荒れ、頭重、のぼせ、腹部膨満、腸内異常発酵、食欲不振(食欲減衰)、痔

    植物性の便秘薬 ●センナ実は、腸壁から水分の分泌を促し、固い便を軟らかくして洗い流し、お腹の中をきれいにします。
    ●プランタゴ・オバタ種子は食物センイを多く含み、お腹の中で水分を吸収して膨れ、詰まっている便を押し出し、腸を空っぽにします。
    ●センナ実の成分がプランタゴ・オバタ種子の食物センイに包みこまれて徐々に効果をあらわすので、腹痛や下痢などが起きにくく、おだやかに効きます。 

    用法(400gの場合)用法(分包75包)

     大人(15才以上)1回4~8gを1日2回を限度とし、なるべく空腹時にコップ一杯の水またはお湯でかまずに服用します。
     服用間隔は4時間以上おいてください。ただし、初回は最小量を用い、便通の具合や状態をみながら少しずつ増加または減量してください。

     大人(15才以上)1回1~2包を1日2回を限度とし、なるべく空腹時にコップ一杯の水またはお湯でかまずに服用します。
     服用間隔は4時間以上おいてください。ただし、初回は最小量を用い、便通の具合や状態をみながら少しずつ増加または減量してください。

    成分(8g中・分包の場合は2包中) 

     プランタゴ・オバタ種子・4.336g、センナ実・0.992g

    使用上の注意 

    1.服用中または服用後は、次のことに注意してください
     (1)本製品の服用により、発疹・発赤、かゆみ、悪心、食欲不振、胃部不快感等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。 
     (2)本製品を服用することにより、尿量が減少する、顔や手足がむくむ、まぶたが重くなる、手がこわばる、血圧が高くなる、頭痛等の症状があらわれた場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (3)1ヵ月位服用しても症状の改善がみられない場合には、服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
     (4)長期連用する場合には、医師または薬剤師に相談してください。 


    2.保管及び取扱い上の注意
     (1)小児の手のとどかない所に保管してください。
     (2)直射日光をさけ、なるべく湿気の少ない涼しい所に密栓をして保管してください。
     (3)服用に際しては、添付文書をよく読んで下さい。


    3.その他
     本製品は生薬(薬用の草根木皮等)を用いた製品ですので、製品により多少色調等が異なることがありますが効能・効果には変わりありません。


    製造者:佐藤製薬株式会社