子供用の薬は単純に容量を少なくしてあるとは限りません

 お客様が『アネロンニスキャップこども用』を求めて来店したが、品切れのため入荷予定日をお知らせしたところ、使用するのは高齢の母親とのことで、以前に『センパア』を使ったものの効かなかったため変えたうえ、高齢だから子供用にしようと思ったという。
 確かに高齢者は代謝能力が落ちるので、子供用を使うという選択は悪くないものの、全ての薬の子供用が単純に容量を減らしているだけというわけではないため、自己判断で子供用を使うのは好ましくない。
 それに、同じ『センパア』でも名前の後ろの記号で処方構成が違い、どの『センパア』か覚えていないというため、それでは何が効かなかった判別できない。
 そう説明し、乗車前に温かい食事をすることと、乗車してからは冷たい物を摂るのが乗り物酔いになりにくいコツですとお話した。
 腸は体温より低い物を受け付けないから、酔いにくいよう手軽な食事でと思って果物などを食べると温かくなるまで胃に長く取っておき、温かいスープや味噌汁などの方が腸に早く送られて胃が軽くなるのだ。
 そして冷たい物を飲むと胃の機能は低下して嘔吐する力も弱くなるから、それを乗り物酔いの軽減に利用するという次第。

 若いお客様が『コルゲンうがい薬』と『ヴィックスドロップ』をレジに持ってきたさいに、どちらも消毒系で実際に喉の痛みがある場合には効果が弱いと考えられることを伝えた。
 すると喉の痛み自体は強くなく、表に近い側が痛む気がするとのことから『パブロントローチAZ』を紹介し変更して変更となった。
 喉の表側が痛むのは何か侵入する物と戦って炎症していると考えられ、喉の奥が痛む場合は胃炎の可能性も考えられる。
 どちらにしても普通に食事をすると食べ物が喉を通るだけでも炎症を強めてしまうため、あまり噛まずに済む食事をするよう勧めた。

 雑貨を購入されるお客様のお会計をした後に、棚に並んでる『ネオレバルミン』が気になっていたようだったので、『ヘパリーゼ』シリーズなどと比較して、効能に「肝機能障害」を取得していることを説明した。
 『ヘパリーゼ』は肝臓水解物を使っていることを謳ってはいるが、効能はあくまで「疲労回復」なんである。
 お客様は健康診断で要観察となったらしく、顔色が土気色だった。
 試してみるとのことで、『ネオレバルミン』を購入された。

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